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プロキャディ 小田美奈コラム
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第122回 プロキャディ育成講座 最終回…自分らしいキャディ

2009.3.2

今までの講座はキャディになるための初歩的な部分を書いてきました。
この先は様々な経験を通して学び体得していくものであり、なかなかこれが答えというものが無い部分に入ってきます。
その部分とは、例えばコースマネジメントの仕方、ラインの読み方といったゴルフのプレーそのものに関することはもちろん、選手との接し方、キャディとしての態度のあり方、キャディという職業に対する考え方、またはキャディ全体のツアー内でのポジション的なもの、スポンサーさんへの対応の仕方などです。

プロキャディ同士の食事中にはよくコースについてはもちろん、キャディに対する考え方、選手に対する思いなどが話題になります。しかし、常にまとまった意見というものは無く、それぞれがどのような考えを持っているのかを知り、自分の考え方を見直すために語り合います。
まず、自分がどんなキャディになりたいのかを考えてください。
誰からも必要とされるようなキャディになりたいのか、一人の選手を知り尽くせるキャディになりたいのか。
そしてなぜ選手はプロキャディを必要としてくれるのかを考えてください。
コースを熟知しているハウスキャディさんの方が良いのではないかと思う人も多いでしょう。実際、ハウスキャディさんの方が良いという選手もいます。
日本のプロキャディはプロと呼べるレベルではないと言われることがたまにあります。悲しいことです。そう言われても、私は言い切ります。私はプロキャディです。
プロキャディの一人が、プロと呼べるキャディはいないと言っているのを聞いたことがあります。私にとってその人はプロではないと感じました。 自信の無い言葉を、謙遜でも口にしてはいけません。 自信の無いキャディに頼れる選手はいません。

ギャラリーが沸くと、キャディしていて良かった♪と幸せな気持ちも倍増。
ギャラリーが沸くと、キャディしていて良かった♪
と幸せな気持ちも倍増。
お金をもらって働いていればその人はプロ。
偉そうに書いていますが、私も自信を失いそうになることがよくあります。それでも立ち直らなければ良い仕事ができません。
もう何年も前のことです。ある選手に「自信が無いのにキャディやっているのか?」と言われ、悩み、そしてまた同じ選手に「お前は凄い。」と言ってもらい、目が覚めました。
まず、自信を持つこと。
私は自分のキャディの仕事の部分に関して自信を持つことはあまりありませんでしたが、一つ誰にも負けないと言い切れることがあります。それは、「キャディの仕事が大好きだ」ということ。キャディについて考え、語り合い、学んでいるとき、私は本当に幸せなのです。
そこが原点で、私の「私らしいキャディ像」というものができあがりました。
遊びでキャディをすることはそう難しいことではありません。
しかし、その先にあるものを考え始めると道は幾重にも別れ、迷うこともあるでしょう。
その迷いに打ち勝つためにも、自分らしさを見失わないようにしていきたいですね。
そのためにはやはり自信を持つこと。 キャディに限らず、全てにおいて共通することかもしれません。
 
次回更新予定:2009年3月9日

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