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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第117回 プロキャディ育成講座5…大会当日の朝~スタート

2009.1.26

大会の朝は、自分のスタートの2時間前から2時間半前にコース入りする選手がほとんどです。宿泊先から、自分の車はもちろんレンタカーやタクシーなどを利用してコースにやってきます。着いてすぐにクラブハウスのレストランで朝食をとり、ストレッチをして練習というパターンが一般的です。
さてキャディの場合ですが、朝の動き方は選手との雇用形態によって違ってきます。

1、選手との待ち合わせと朝食
選手とホテルが一緒で、選手の運転手も兼ねているようであれば、ホテルの玄関に車をまわした状態で待ち合わせをします。キャディによってはマネージャーの仕事を兼ねていることもあり、そうした場合は最終日に選手のスーツケースを部屋から運び出すなどの仕事をすることもあるようです。
クラブハウスの玄関で選手を降ろしたら駐車場に車を置きに行き、選手が待っているレストランへ走ります。
ゴルフ場のみの契約の場合はクラブハウスで選手が来るのを待ちます。
朝食を選手と一緒に摂る場合もあれば、それすらも別々でキャディバッグ置場で待ち合わせなんてこともあります。別々の場合はロッカールームが朝食場所になる場合が多いため、キャディがコンビニエンスストアの袋を持ってクラブハウスに入ってくる姿はよく見ることができます。大会によってはキャディ用の食事場所と朝食のお弁当などを用意してくれている場合もあります。
基本的に、キャディは選手より早めの行動が求められます。

コース内にセッティングされた練習場
朝コースに着いたらまずコースを見て、天気、風、雰囲気などを感じてみましょう。朝のゴルフ場は本当に気持ちが良いです。
2、ピン位置の確認
コース入りが別々の場合、キャディは選手より30分以上早め。それによって大事な仕事を一つすることができます。
早めにコース入りしておく理由の一つとして、ピンポジションの確認をしなければならないということがあります。
朝一番に当日のピンの位置が記入された一枚の紙が配られます。
それを見てピンの位置がどのグリーンのどこにあり、最高の落としどころ、逃げが可能な場所がわかる場合は問題ないのですが、少々の誤差で傾斜の手前か奥かが分かりにくく、特にセカンド地点や途中ホールからピンの位置が目視できない場合は、スタートの前に確認しておく必要があります。その際はもちろん歩いて見に行きます。その時、グリーンの状態も確認できたらより良いです。
しかし、日本の男子ツアー女子ツアーは共に、ローカルルールで大会当日の朝のコースチェックでグリーン上に乗ることを禁止しています。既にラウンドしている選手の球の止まり具合や転がり方を見ることで、ある程度把握します。
それが終われば、キャディバッグの準備をして選手が来るのを待つだけです。
朝は時間に余裕を持って行動したいですね。大会当日の朝は、勝手に目が覚めてしまうというキャディも多いもの。寝坊した時点で解雇。
大会が始まったら常に緊張感を持って行動するように努めましょう。
さて次回はいよいよスタートです。
 
次回更新予定:2009年2月2日

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