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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第125回 夢

2009.3.23

皆様、将来の夢はありますか?
といっても、今回はその「夢」の話ではありません。
夜に限らず昼間でも、とにかく寝ている間に見るあの「夢」についてのお話です。
大会期間中かどうかに関わらず、キャディをしている夢をよく見ます。
私の場合、キャディをする夢の中で最も多いものは、遅刻する夢や忘れ物、落し物をする夢です。自分が気づかないどこかでプレッシャーを感じているということなのでしょうか。
遅刻して焦ってコースに着いて18ホールキャディを終えたところで目が覚めると、その日は36ホールラウンドするような気分になって落ち込むこともあります。
まだ起床時間まで時間があるのに、寝坊する夢を見て目が覚めてしまったときなど、寝なおすには相当の勇気が要りますね。
忘れ物をしてクラブハウスに走って戻る夢から覚めると、大量の汗をかいていたということも。

私が大会当日で実際に寝坊をしたのは1度だけ。
寝坊といっても、選手を電話で起こさなければならない時間に起きることができなかったというだけで、スタート時間には普通に間に合いました。それでも選手にとっては普段のルーティーンから外れてしまった感じで違和感を覚えたようでした。それ以来、選手自身で起きてくれるようになったので、それはそれで良かったかなとプラスに考えていますが、それでも寝坊はひどく焦るものです。
私の場合は9時間という睡眠時間をほぼ毎日確保していたので、寝坊よりは目が覚めるのが早すぎて疲れてしまうということの方が多かったようです。

気持ちの良い夢を見た日は、一日良い気分で過ごせます。
気持ちの良い夢を見た日は、一日良い気分で過ごせます。
では忘れ物や落し物はというと、本当に悲しくなるぐらい多かったですね。
練習場で気が付いてクラブハウスに走って戻ったことは数知れず。ギャラリーの方に「落ちましたよ」と教えていただいたことも数え切れないほど。
夢ではコース内で気が付くことがほとんどですが、現実にはコースに出るまでに気づくことが多いです。
ラウンド途中で気がついた忘れ物で記憶に鮮明に残っているものは、宮里藍選手のキャディをしていて新しいボールを3個しか持ってきていなかったこと。その日は優勝した日本女子オープンの最終日。その時、すぐ傍にマネージャーさんがいてくださったので難を免れることができましたが、もしいなかったらと思うと…、あの優勝は無かったかもしれません。
前回に書いたような共同生活をしていると、そんな夢を見るのは私だけじゃないことがわかります。
特に顕著なものは「寝言」。次の日がひどい雨予報でコースに行くかどうかわからないという状況の夜、布団に横になっている先輩に「明日どうします?」と聞いたところ、「明日考えよう」と力無い返事。思わず「何を?」と質問したら返ってきた言葉は、「セカンドの番手」。
そのまま先輩は眠ってしまいました。
セカンドの番手は、セカンド地点についてから考えても遅くないと思いますよ。
 
次回更新予定:2009年3月30日

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