男子ツアーも開幕し、ゴルフ界も賑やかになってまいりました。 ロッカーで見かける顔は、昨年とあまり変わりが無い様でもやはり少し違っていることに気づきます。今年からフル参戦の選手、キャディ、関係者。アルバイトの学生さんも新入生が入ってきます。 そういった中で気になることは、新人の選手の多くが既にマネジメント会社と契約しているという状況です。デビュー当初というのは慣れない事ばかりで、その不安要素を少しでも減らすためにマネジメントという仕事が必要とされていると考えることもできますが、理由はそれだけに留まらないようです。
数年前まで、ツアーで使用するホテルは選手自身が協力し合って予約していたものでした。お互いに助け合って連絡を取り合うので、自然と固い結束のグループが出来上がっていったものでした。なんとなく同期、同郷などの理由でグループになることが多かったようです。 ホテルも一緒。練習ラウンドも一緒。食事も一緒。ホテルからコースへの移動も協力し合っている姿を頻繁に見ることができました。
ところがマネジメント会社と契約する選手が増えたことによって、その傾向に少しずつ変化が起きているようです。ホテルが近い選手同士でご飯を食べる、移動を協力し合うといった感じでの仲良しグループは存在しても、いつでもどこでも同じグループで行動といった姿ではなくなってきているようです。 もちろんそこにはキャディの増加に伴い、選手一人で食事をするといった“さみしい”状況が減ったことにも要因があると思いますが、それよりも選手それぞれが違ったマネジメント会社と契約しているために起こっている現象と考えられます。
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多くのプロゴルファーをマネジメントする株式会社JOYXスタッフの前村麻衣子さん。 実は元プロキャディ!今では会場を走り回る敏腕マネージャーです。 |
男子ツアーにかかわらず、女子ツアーにおいてもマネジメント会社の存在が大きくなってきています。特に若い選手ほど契約しているようで、マネージャーと2人で行動する選手を多く見かけます。 マネジメントの仕事は基本的に、選手のホテル、移動手段の手配やマスコミへの対応だけでなく、スポンサーへの対応などもこなします。 ラウンド終了後に所属先に電話を入れる選手の姿をめっきり見なくなってしまったのは、そういった存在によるものも大きいのでしょう。 選手がプレーにだけ集中できる状況作りが進んでいると言うことができそうです。 今年から女子ツアーでも「マネージャー」という存在が認められるようになりました。今までは選手の家族用のバッジを使用しなければクラブハウスに入ることが許されなかったマネージャーさん達でしたが、今年からはマネージャー用のバッジが発行されることになり、会場内での活動が容易になりました。 マネージャーという存在を認めることにより、マスコミやファンへの対応が協会から選手自身へと移行しているようにも思いますが、常にマネージャーと行動を共にしている選手にとっては大きな変化と言うことができます。
マネジメント会社もプロゴルファーのみを対象としたところばかりでなく、芸能プロダクションと契約する選手も増えてきていて、プロゴルファーという商品に新しい価値を見出し、様々な形で提供していくようになりました。 魅せる立場として、ゴルフという枠を超えたプロゴルファーがこれからますます増えていくのではないでしょうか。 |