「上りのラインだと思って打ったら、ひどくオーバーしてしまった。」「グリーンが近く見えたのにショットしたら全然届かなかった。」
そんな経験はありますか?
コースにはプレーヤーの感覚を狂わせるような錯覚を生じさせる状況がそこかしこにあります。
コース設計者の意図か、はたまた自然の産物か。それらに惑わされることなく、与えられた確実な情報だけを信じてショットすることは、想像以上に難しいと思います。
錯覚を生む要因の一つとして挙げられるのは「傾斜」です。
山岳のコースの場合、コース自体が全体的に傾いている場合があります。
人間が数パーセントの傾斜を感知することは難しいと聞いたことがありますが、全体的な傾きがその数パーセントだった時、その傾斜はプレーヤーにとって錯覚生む大きな要因になります。
グリーンに乗ってから傾斜を見るのでは、どうしても情報不足です。セカンド地点でもティーグラウンドでも、とにかくグリーンが見えた時点から全体の傾斜を確認しておかなければなりません。もちろん、騙されそうなラインは練習ラウンドで転がしておくことが必須。体で傾斜を感じることが、何より大事です。
ショットについても、何ヤード上っているのか、または下っているのかは事前のコースチェックで調べておくことになりますが、選手の感覚にずれが生じてしまうとショットに乱れが出ることもあります。
良い緊張感でコース全体を体で感じられているような状況の時は良いのですが、流れに乗れていない時などはこういった錯覚にだまされやすいものです。
その傾斜が「どこから」「どこへ」「どのように」ついているのかをしっかり把握しておかなければなりません。