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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第33回 道具の手入れ

2007.6.18

雨予報の朝は、誰しも憂鬱なものです。
もちろん、キャディにとっても雨は嬉しいものではありません。コースの状況を把握することも、集中力を維持することも、晴れの日に比べると格段と難しくなります。
そして、荷物も倍増します。
傘、レインウェア、キャディバック用雨カバー、予備の手袋、大量のタオルなど。
さて、これだけの荷物を持っていくということは、ラウンド終了後にこれらを片付けるということ。特に、最終日が雨となると、次の試合会場に荷物を宅急便で送る場合など出来る限り乾かす努力をしなければなりません。

というわけで、今回はプロキャディのとっても地味な仕事をご紹介しましょう。
それは、道具の手入れです。

プロキャディ 小田美奈コラム
グリップはしっかりと握って拭きます。結構力が要る仕事です。
後輩がブログで「クラブの磨き方」を書いたものを見たことがあります。キャディにとっては 本当に当たり前の仕事ですが、あえて文章化すると逆に面白いので私なりの「クラブの磨き方」を紹介しましょう。
私なりといっても、選手や先輩キャディに教わったもので、磨き方も人それぞれです。
特にグリップの拭き方は好みがあるようで、洗剤で洗うという選手から、あまり拭かないようにと指示する選手まで本当に様々です。
基本的には、濡れたタオルで拭き、それが乾かないうちに乾いたタオルで何度か擦ります。それをスタート前と1日の終了後の2回。多い場合は全てのショットの前に使うクラブのグリップを拭くこともあります。
グリップは必ずしも完全に乾いている状態が良いというわけでは無く、少々湿り気があるほうが、しっかりと握れて良いそうです。
もちろん湿らしたい時ばかりではなく、夏場で手に汗をかく場合や、雨の日等でグリップを少しでも乾かしたい場合は毎ショット前に乾拭きします。
グリップはそもそも滑らないようにできているので、思った以上に力が必要ですが、それ程時間がかかることではないので、練習やラウンドの後などに必ず行いたいとは思うのですが、自分のクラブとなるとこれがなかなかできそうでできません。
拭くとすぐグリップが傷んでしまうからと理由をつけていますが、汗をつけたままよりは綺麗に拭いたほうがもちろん良いに決まっていますね。
クラブ磨きの他に、スパイクを磨くこともあります。
ただし、スパイク磨きは自分でする選手が多いです。個人用の靴の乾燥機を持ち運び、毎回綺麗に磨き上げる選手も少なくありません。
試合によっては、無料で磨いてくれるサービスがあり、プロとしては服だけではなく、もちろん足元も綺麗に見せたいので、そういったサービスは大歓迎です。
地味すぎるお話になってしまいましたね。
梅雨時はどうしても憂鬱になり気味。少しでもすっきりした気分でラウンドできるように、綺麗にできるものは綺麗にしておかなければ!
プレーヤーだけでなく、大事な道具もラウンドの後はシャワーを浴びて着替えてさっぱりさせてあげましょう。
 
次回更新予定:2007年6月25日

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