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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第30回 天気

2007.5.28

さて、間もなく梅雨入りです。ゴルファーにとって嫌な雨の時期がやってまいります。
ツアーの場合 は雷の場合は別として、よほどの雨でない限り中止になることはありません。雨が降るとなれば、それなりの対策と準備をしなければならず、降るのか降らないのか分かりづらい天気の時はスタート室前で空を見上げるキャディの姿を目にすることができます。

キャディバッグの重さはメーカーによっても選手によっても違ってきますが、およそ15kgから20kg。しか し、雨の場合は18kgから最高で25kgにも達します。
荷物として増えるものは、傘、選手と自分の分のレインウェア、数枚のタオル、予備のグローブ、キャディバッグ用雨カバー等です。
降るかどうかわからない状況ではやはり少しでも荷物を軽くして余計な体力を使わないようにしたいと考えるものですが、やはり最悪の状況を考えてしまうと大量の雨道具をキャディバッグに詰めて行かないわけにいきません。
ところが、最近はキャディに優しい時代になってきたように思います。
雨カバーはメーカーによって様々な種類があるだけでなく、薄くて持ち運びの楽な簡易カバーが無料配布され、雨の有無関係なく常備しておける状況になってきました。
スタートのときは快晴だったのに、途中から土砂降りという天気は珍しいことではありません。雨カバーだけでなく、キャディバッグ自体が雨の染み込みにくい素材でできていて、フードさえ持っていけば対応できるようになっている場合も多くなってきました。
ありがたいことです。

プロキャディ 小田美奈コラム
「傘をさすとキャディバッグが軽くなるのにな縲怐v
なんて自分勝手なことを思ってしまったりします。
藍ちゃんに傘をさしてもらうと、身長差のせいで私の頭に傘が刺さることがしばしば …。
さて、雨によって違ってくることは荷物の問題だけではありません。
もちろんコースの状況が変われば、攻め方も変わってきます。
そういったプロフェッショナル的なお話ではなく、もっと単純な所でお話をさせていただくと、傘の受け渡しのタイミング、グローブの管理、グリップのチェックといった部分です。
雨が引き起こすミスというのは少なくありませんし、そのミスというのはマイナスな流れに繋がりやすいという大きな問題があります。雨の日は視線も気持ちも下を向きやすいもの。
それを上に向けていくためにはまず、グリップが滑る、タイミングが速くなる等の雨による失敗を極力避けるようにしなければなりません。
それらのことを避けることができて初めて気持ちを前に持っていけるような空気を作り出すことに意味ができ、そしてやっと雨用のコースマネジメントが生きてくるのです。
雨が降ると仕事が倍になるといわれるキャディの仕事。
しかし、順位が大きく動くチャンスでもあります。自分の選手の順位によっては「降ってくれ」と願うこともあります。それが恵みの雨となるように、祈るばかりです。
 
次回更新予定:2007年6月4日

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