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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第78回 タイミング

2008.4.28

何事にも「タイミング」って大事ですね。
結婚もタイミングだなんてよく言われますが、人と人の出会いはまさにタイミングです。
そして、仕事もそんなタイミングが大事です。
仕事をタイミング良くこなしていくには、その時の状況判断が必要不可欠です。
キャディの仕事も同様です。
自分のプレーヤーや同伴競技者、そしてそのキャディと全部で6人でのラウンドが基本(チャレンジツアー等でキャディ1人、プロ4人ということもあります。)ですが、全てのプレーヤーに迷惑をかけないためにも6人全員の動きを把握しておいて、先の動きを予測して動くということが大事です。
ティグラウンドからセカンド地点まではそれ程問題なくこなすことができますが、全員が集まってくるグリーン上では次に誰がどこから打つのか、そして今自分がすべきことは何かを考えます。
一番この状況で考えることが多いパターンは、自分の選手がガードバンカー(グリーンまわりのバンカー)から打つ時です。キャディは選手が打った後にパターを渡し、バンカーをならします。ツアーのバンカーのならし方は特別丁寧で、ならすのに時間がかかります。
そのため、次に打つ選手が何処にいて、どれ程の時間をかけてアドレスに入るかを知っていなければなりません。それを把握していることで、自分がバンカーをならしきることが出来るのか、その後に自分のプレーヤーのラインを読む時間があるかどうかを考え、場合によっては全員がホールアウトしてからならすということも少なくありません。
2人の選手が同じバンカーから出した場合などはより一層状況判断をしっかりとしなければなりません。
アドレスから打つまで時間がかかる選手の場合、車の見切り発車と一緒で、思わず一歩出てしまう場合がありますが、とにかく何事も焦らずに回りの雰囲気を見ることで、無駄なく仕事をこなすことが出来るようになります。
やはりこれは経験による所が大きいのではないでしょうか。
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バンカーをならす時はグリーン上を注意しながら。
他にもキャディでタイミングの大事な場面というのは、選手との出会いでしょうか。
専属のキャディと離れた選手、決まったキャディがいない選手などの情報に対して、専属のプレーヤーがいないキャディは常にアンテナを張り巡らせている必要があります。
コースと選手の相性、調子等の全てが揃い、そしてそこにある程度の運。それらが揃うと使い慣れた専属のキャディでなくても、良い結果が生み出されることがあるものです。
それもやはり出会いです。
人間同士が関わり合い、何らかの良い結果をもたらすためにはそのタイミングが大事です。そして、その絶好のタイミングを逃さない状況判断とは、良好な人間関係作りということになるでしょうか。
対人間という課題は、全ての仕事に共通の永遠の課題なのかもしれません。
 
次回更新予定:2008年5月5日

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