練習ラウンドの日の朝、選手がコースに到着してフロントで受付を済まし、ロッカーキーを受け取ってロッカーに向かう途中に、必ずといっても良いほど選手やキャディが立ち止まる場所があります。 それが、「インフォメーションボード」です。
ホワイトボードにお知らせ等の書類が貼られているという単純なものなのですが、最終日が近づくにつれて貼られる書類は増えていき、最後にはぎっしりと情報が貼られます。 初日の段階で貼られているものは、大会の実施要綱やちょっとしたお知らせぐらいですが、その内に練習場や練習グリーンの規定の場所、ペアリング、成績表、ドライビングディスタンスの結果、特別ルール、コースの避難経路、飲み物が置いてある場所の表示、カートに乗る場所等々様々な書類が追加されていきます。 時には、メモの訂正、訃報、飲み会のお知らせ等もあります。 協会から選手への伝達の大事な手段の一つなので、全ての選手がそこで一つ一つの書類に目を通さなければなりません。キャディも然りです。 メモの訂正や追加ルール等を見逃してしまうと、損をしてしまう可能性もあります。
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最終日のインフォメーションボードです。書類がぎっしり。 |
女子ツアーの場合も同じような形で、ロッカー付近にインフォメーションボードが設置されます。 違う点を挙げるとすると、そのホワイトボードの下に一つの箱が置かれているということ。 その箱の中には日に日にボールが増えていき、最終的にはそれらのボールがチャリティ品としてコースで販売されます。それらのボールというのは選手が使い終わったボールで、ラウンド後に選手各自が入れに来ます。 その箱の準備や販売するための袋詰めなども選手自身の手によって行われているのだから驚きですよね。その担当は週ごとに決まっているみたいです。
さて、協会からのもう一つの伝達手段は、選手のロッカーに貼る事です。 プロアマのお知らせや、ギャラリー向けのレッスンのお願いなどの限られた選手へのお願いなどが貼られます。その選手へのファンからのメールなどは封筒に入った状態で貼られています。ロッカーで開封して読む選手。ホテルに持って帰って読む選手と様々ですが、必ずその選手に届けられています。 個々のロッカーなので、気づけばその貼られたものに他の選手からのメッセージが書かれていたり、時には悪戯書きされていたりということも。
メールが多くなってしまったこの時代に、手紙という形でファンからの応援メッセージやご意見が選手に届くというのは、温か味があって好きです。 そのお手紙を一枚一枚見ている選手の姿は良いものです。
そして、インフォメーションボードの前で、昨日は快心(芯?)食ったから飛んだ(※下注釈参照)とか、午後から雨だからランが出なかったとか、誰は何ヤード飛ばした、勝った、負けたとドライビングディスタンスの成績表で盛り上がっている選手達の姿は、一般ゴルファと一緒でこれもまた良いものです。
※「快心食ったから飛んだ」…「スイートスポットでボールを完璧に捕らえることが出来たので飛んだ」という意味です。ツアー内ではよく聞く言葉です。
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