とうとう、このコラムも100回目を迎えました。 そんな記念すべき今回はわがままを言わせていただいて、私のキャディ人生から溢れるキャディに対する想いについて書きたいと思います。
キャディとの出会いは、大学3年生の時。 トーナメントのアルバイトで、女友達が「キャディをしたい。」と懸願。遂にキャディデビューを果たし、その友達の嬉しそうな姿を見ていたことから始まります。 ゴルフは大学に入ってからの初心者。 トーナメントのアルバイトのお陰で、少しはまともにスコアを数えることができるようになったかなというレベルでした。それでも、プロに迷惑がかかるということなど全く考えられないほど、興味がキャディにむいてしまったのです。 初めてのキャディは最悪でした。 キャディについて前日に先輩から教えてもらっただけでのデビューでしたし、ついた選手はプロではなくアマチュアの選手でした。 後になって思えば、アマチュアの方だとどうしてもご本人だって緊張されます。そこに浮き足立った初心者キャディがついてしまったら…。本当に申し訳ないことをしてしまったなという思いから、他のキャディの動きを見て勉強するようになりました。 この頃のキャディの目標は、「選手に迷惑をかけない。」でした。
アルバイトのキャディに慣れてきた頃、プロアマの時に水巻善典プロのキャディをさせていただきました。その際、水巻さんがメモを忘れてきたということでしたので、私の持っていたメモを貸しますと言ったところ、「ではせっかくだし距離を測ってみなさい。」と、歩測の仕方、距離の出し方を教わることになりました。 距離を測ることができるようになったお陰で、今までの担いで歩くだけのキャディから進展。やっと、キャディの入り口が見えた時かもしれません。
初めての帯同キャディは那須ミネコプロ。男子プロでは具慈勲プロ。それも、アルバイトでキャディをさせていただいたことがキッカケでした。その後は、人と人の縁や出会いの素晴らしさを感じざるを得ないような道を通っていきます。 そして、具さんに立山光広プロを紹介してもらったことが縁で、立山さんのキャディを1年半やらせていただきました。ここが私のキャディの原点と言えます。
人と人との出会いというのは本当に不思議ですよね。 相性はもちろん大事ですが、それ以上にタイミングや運というものが人生を大きく左右しているような気がします。それを思うと、結婚はタイミングという言葉を思い出してしまうのですが。 選手とキャディの関係というのは本当に様々ですが、キャディの根底には必ず「選手のため」という気持ちがあります。ああしたらやる気を出してもらえるだろうか、こうしたら喜ぶだろうか…と、ラウンド中はコースについて以外は選手のことばかりを考えています。
ラウンド中は一緒に緊張感の中を歩き、一緒に喜んだり、残念がったりします。 選手とキャディの関係は解消されてしまっても、キャディをさせてもらったプロのことは忘れないし、いつでも応援してしまうものです。 時には選手を取り合ったり、嫉妬したりということもあります。 選手がキャディに求めることも様々。仕事が出来るから。性格が合うから。なぜか結果が良いから。
ますます恋愛に近いような気がしませんか? キャディだって始まりはやはり出会いからなのです。
多くの人に支えられ、新しい道も示していただいて、私は本当に運の良いキャディ人生を歩んでいます。 本当にありがとうございます。 皆様のご恩に甘えてばかりでなく、ますます努力していきたいと思います。
次は200回目に私が感じるゴルフに対する想いについて書くことを目標に頑張ります。
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