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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第136回 雨の日もゴルフ

2009.6.8

雨の降る日が増えてくる6月。
気温だけを考えるととってもゴルフに適した時期なのに、雨の日のゴルフはちょっと残念ですね。それが楽しみにしていたコンペだったりすると、より一層悲しい気持ちになります。
明日ゴルフなのに、天気予報は雨。
さて、みなさんは雨でもラウンドする派ですか?
例えば、野球やサッカーなど外で行われることが多いスポーツは、雨という状況も想定の中に入れてメンバーを決めたり作戦を変えたりするものですよね。競馬の場合も、走らせる騎手の方は天候によって攻め方を考えるようですし、予想をする側の人も天候は大きな選択要素となります。
ゴルフも一緒。雨の日になると順位を上げてくるようなプレーヤーが必ずいます。
雨の日の攻め方や考え方をしっかりと持っている選手は、荒れれば荒れるほどワクワクしてしまうものです。
雨が降るのか、降らないのか…。それによって攻め方も変わり、持っていくクラブも変わってきます。
雨が降るのか、降らないのか…。それによって攻め方も変わり、持っていくクラブも変わってきます。

雨の日のキャディについては、第30回「天気」第119回「プロキャディ育成講座7…雨の日のキャディ」でも取り上げてきました。
天気の悪い日はキャディの仕事が倍増すると何度も書いてきましたが、仕事が増える分だけキャディという存在が大きく感じられるときでもあると思います。雨が降っているということが、選手にとってマイナス要素にならないようにするために、キャディがしなければならないことは本当にたくさんあります。
そのキャディの助けによって、選手の雨に対する意識をコースにのみ向け、選手自身にとって雨であることが有利なものとして感じてもらえれば、こちらのものです。 雨に対する意識が道具や選手自身に向いてしまっている時は、その分どうしてもコースに対する集中力に欠けます。
雨の中、気持ちよくプレーするということがいかに難しいかは想像がつきやすいと思います。それでも、気持ちよくプレーしてもらうためにキャディがすべきことは、選手と道具に対するより一層の気遣いと、今までの経験で身に付けた選手のメンタルサポートを場合に応じて実践していくこと。
多くのプロキャディは、選手に下を向かせないようそれぞれに何らかの策をうち、時には組全体の雰囲気さえも盛り上げて選手の気持ちを前に向かせるようにしています。
もしかしたら雨の日の方が、選手とキャディの会話は多いかもしれません。

ゴルフというスポーツがコースまたは自然との戦い、もしくはその状況の中での自分との戦いである以上、晴れの日のプレーも雨の日のプレーも同じ「ゴルフ」。雨だったからという言い訳よりも、雨の中どうプレーしたのかに重点を置いて考えたいですね。
そうすることによって、ゴルフの幅は広がるはずです。
雨はコースの変化の一部。雨のラウンドに対する考え方をマイナスからプラスに変えることによって、雨が止んだ後のコース状況の変化に素早く対応できるようになり、グリーンのスピードの変化も敏感に感じることができるようになるなど、ゴルフのレベルをより向上させることができるはずです。

雨の日のゴルフをかっこ良くこなすことも新しいゴルフの楽しみ方と考えることができたら、素敵なことではありませんか?
 
次回更新予定:2009年6月15日

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