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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第139回 会場の変貌

2009.6.29

「 いつものゴルフ場とは思えない 。」
トーナメント会場に足を運ばれたことがある方なら感そんな風に感じたことがあるのではないでしょうか。
私の場合、トーナメントで使われていたゴルフ場に普段出向くと、ゴルフ場の表情が全く違うものであることにとても違和感を覚えます。ギャラリーの方がコースに入れないようにするロープも無いので、コース自体がとても広く感じてしまい、違うコースのように思えることもあります。
たくさんのギャラリーに取り囲まれたコースは本当に狭く感じるものですが、選手にとっては最も集中できる環境と言えるかもしれません。
さて、一つのトーナメントにはたくさんの関係者が携わってプロゴルファーが輝くことのできる環境を作り上げてくださっています。
先日会場に足を運んだ際に、関係者の中でもなかなかお会いすることのできない方々をお見かけしました。
出かけたのは大会開催週の月曜日のこと。その頃には、既にギャラリープラザらしき場所もできあがり、会場までの旗も並び立ち、普通のゴルフ場がトーナメント会場として熱気を帯びていくほぼ最終段階にまできていました。
私が見かけたのは、スコアボードの最終確認のような作業をされていた方々と、ローピング中の学生さんたちでした。
ギャラリーの侵入区域を制限する杭とロープをコース内に張る作業をローピングと言いますが、それらが終わるとほぼ全ての前準備が終了します。
ローピングは、運営の方々とアルバイトの学生さんたちが協力し合って、たくさんの杭やロープをカートなどで運びながら、丁寧に作業されます。
それらの準備が終われば、あとは大会期間中の手直し作業のみとなります。
最近では、コースの設営の状況を大会の公式ブログなどで見ることができ、 会場がどのように出来上がっていくのかを知る場が増えてきました。
それらを目にするたびに、緊張感が少しずつ高まっていくのを感じます。
電光のスコアボードを設置中?お忙しそうだったので詳しいことは聞けませんでした。
電光のスコアボードを設置中?お忙しそうだったので詳しいことは聞けませんでした。

大会が終われば、今度は片づけが一斉に始められます。
設営の最後に準備されたロープは、一番初めに学生アルバイトさんの手によって片づけられていきます。
その作業をローテツ(ロープ撤収)と言うのですが、 実はそれらは最終組がスタートした数十分後には開始され、 大会が優勝争いという最後の盛り上がりを見せている頃には数か所を残して終わってしまっていることがほとんどです。

3日もしくは4日間のために、そして最終日に最も輝く選手を誕生させるために、時間をかけてコースは作りあげられ、また元の姿へと戻されていく。そんなトーナメントは、ゴルフ場そのものにとっても、年に1度のおめかしをさせられているような感じなのでしょうか。
ゴルフ場そのものが緊張感を帯びていくような、生き物として輝きを増すようなそんな印象を受けるのも面白いところです。

 
次回更新予定:2009年7月6日

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