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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第143回 新しい道具

2009.7.27

新しいクラブを選ぶときの基準って、皆様どうしているのでしょう?
初心者だったころは、ゴルフは道具ではないと思っていましたが、キャディをするようになって道具がいかに大事かということに気づかされました。
トーナメントには、クラブを調整してくれるメーカーさんが毎週コースに来てくださっていて、選手の要求に答えてくれるような状況になっています。時にはクラブ開発の担当の方もいらして、選手に様々なクラブを試してもらい、その感想などを聞いて開発の参考にされる場合もあります。
選手のほとんどはクラブに対してこだわりを持って接し、自ら微調整するだけではなく、時には開発の段階から様々に意見する場面も見ることができます。
必ずしも道具が全てではないけれど、クラブを変えることで大きくゴルフが変わることがあり、その重要性は明らかです。
プロのクラブは憧れでもあります。
プロのクラブは憧れでもあります。

さて、そんな大事なクラブですが、いつ新しいものを試したら良いのか?と聞かれたことがあります。
調子の良いときに変えたほうが良いのか、逆に悪い時に変えたほうが良いのかということなのですが、正しい答えというものはありません。
一般のゴルファーの場合は、調子の良い時に替えたほうが、自分に合っているクラブを見つけることができるという人もいれば、調子が悪いからこそ新しいクラブに替えて新たに上を目指すという人もいていいと思います。
プロの場合、多くは後者です。状況に応じてクラブを変えることができるプロゴルファーにとっては、調子の良い時にわざわざクラブを変える必要性はありません。

プロゴルファーに新しいクラブが提供されるのは、年が明ける頃というのがほとんどなのでしょうか。実は私、あまり詳しいことを知りません。
私のような選手と別行動のキャディの場合は、開幕でやっとその新しいクラブに出会えるだけだし、それを手に取り、その感触を選手に聞き、選手のクラブに対するイメージとコースの状況をすり合わせるだけだからです。私はただ素直に選手のイメージに従うのみ。打って感じるのは選手なので…というのはもちろん言い訳にすぎません。
普通のプロキャディはクラブに対して敏感で、様々な知識を持ち合わせているものです。そして、練習場ではスイングに対してだけではなく、クラブのことも含めて選手の良き相談相手となる存在です。
メーカーの方たちから情報をもらい、選手の感想を聞くのはもちろん、時にはその感触を自分で確かめたりもします。
コースの状況に合わせてその日はどのクラブを使うか、今後はどういった方向でクラブを選んでいくか、今の状況でどのクラブが最も適していて、どのように調整していくか…。
キャディにとっても選手のクラブ選びは死活問題と言っても過言ではないので、敏感でいなければなりません。

さて、そんなキャディらしからぬ私がクラブを選ぶ基準は、簡単であることと見た目の格好良さです。そんな単純な基準ですが、それも私のクラブに対する拘りということでゴルフを楽しむ一つの要素であればそれで良いいことだと思っています。
買い替えることはなかなかできませんけどね…。

 
次回更新予定:2009年8月3日

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