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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第147回 ティー

2009.8.24

前回、「道具への変わったこだわり」の中で、エコなティーを紹介しました。
今回はそんなティーに関するお話。
皆さんは、素材などティーそのものにこだわりを持っていますか?
「このティーは飛ぶから」と言って、大会期間中にゴルフショップでティーを探していたプロの方がいましたが、素材や形状といったティーそのものの部分にこだわる人というのは本当に稀で、ごく少数派です。多くの選手は、スタートホールのティーグラウンドに置いてあるティーを適当にポケットに入れたり、女性の場合は束ねた後ろ髪に刺すなどしたりしてスタートしていくことがほとんどです。
時々、「普通のティーより飛ぶので使ってみてください。」といった感じで、選手にティーを使用してもらいに来られる方もいます。でも、実際のところはそれほどまでティーにこだわっている選手はあまり見られません。
しかし、ティーの使用に関しては全く別の問題になってきます。
ティーの高さはもちろん、自分のアドレスの中でティーアップする場所や、ティーグラウンド内でのティーアップの場所など、ショットのイメージに大きく影響してくることばかりです。
クラブ自体の性能が年々上がってきているということもあり、パーシモンの時代のようなティーの高さを見ることはずいぶんと減りましたが、それでもまだティーの高さや位置に関しては選手それぞれに個性を感じられるところがあります。
様々な形状、素材の物があります。
様々な形状、素材の物があります。
ティーの高さについて簡単に書いてしまうと、「高い=下から来る、スピンが増える」「低い=上からつぶす、弾道が低くなる」といったイメージがあります。
高くしたからと言って必ずしもそういった球筋になるということではありませんが、高さを変えることで、頭の中で描かれる弾道や体が自然と反応してしまうようなスイングのイメージに影響があることは間違いないようです。
プロの場合でもティーの高さを変えることで球筋を変えようとするのではなく、少しだけイメージを変えていることが多いようです。
ティーグラウンドに立った時に、コースの形を見ながら自分の打ちたい球筋をイメージします。そのイメージ通りの球を打つために、ティーアップの高さも調整しています。ティーグラウンドのどこにティーアップするのかも、もちろんコースの状況と描く球筋によって違ってくるので、その時に一緒にイメージして決めているようです。
ティーグラウンド内でも右の方からの景色と左の方からの景色と全く違ってきますので、良いイメージの出るところを探すというのも大事なことです。
平らなところというのはもちろん基本的なことですが、ときには自分の調子や状況に応じて平らな所にこだわらないというのも面白い攻め方と言うことができるでしょう。
こんな風に文字が入ってしまっただけで、使えなくなってしまうのものです。
こんな風に文字が入ってしまっただけで、使えなくなってしまうのものです。

ティーアップの仕方自体に答えは無いと思います。あくまでもそれはイメージの問題に依るところが大きいからです。
でも、ティーアップをするところからそのホールをどう攻めるかを考え、そしてコースの状況を感じるということもとても大切なことだし、楽しいことなのではないでしょうか?

 
次回更新予定:2009年8月31日

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