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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第170回 考えすぎないゴルフ

2010.2.1

オフにラウンドしに行くと、プロのキャディをしているということを知っている人からは「ライン読んでくれる?」と頼まれることがあります。
しかし、そんな時決まって言う言葉が「雰囲気、雰囲気。」。
ひどい断り方と思われてしまうかもしれませんが、これ実はとても大事なことなのです。そして、前々回、前回から続くイメージの話にも関連してくることでもあります。

先日、ゴルフを始めたばかりという人の練習を見る機会がありました。なんとなく見ていたのですが、1球打つたびにあれやこれやと呟いてみたり、色々と考えてみたりしているように見えました。
そしてその方は言いました。「ゴルフは難しいスポーツだね。」
ゴルフって難しいスポーツだとか、頭を使うスポーツだとかよく言われますが、本当にそうなのでしょうか?
あれやこれやと悩みすぎるぐらいなら、空でも見ている方が意味があると思います
あれやこれやと悩みすぎるぐらいなら、空でも見ている方が意味があると思います。
ボールを打って、カップに入れる。
ただそれだけのスポーツなのですが、それがなかなか思ったようにいかないから試行錯誤し始めます。スイングについて悩んでみたり、道具を買い変えてみたり、マネジメントを考えなおしてみたり…。
確かに、色々な角度からゴルフを見ることも大切だと思います。しかし時に、悩みすぎているのではと感じられます。
スイングや道具やマネジメントについて考えることが必要とされるのは、ゴルフだけに限った話ではないと思います。
「ゴルフは球を打っている時間よりも歩いている時間が非常に長い分、それだけ考えるスポーツなのだ」ということを耳にしますが、言い換えればそれだけ考える余裕が与えられているスポーツということになります。
「ゴルフはメンタルのスポーツ」という言葉もよく言われます。
しかし、メンタルはどのスポーツにとっても大事です。ゴルフは気持ちを切り替える時間が与えられていると考えたらどうでしょうか?
こうして考えていくと、他のスポーツに比べてそれほど難しいスポーツでは無いような気がしてきます。
歩いている時間が長いからこそ、その時間が考えすぎるゴルフに迷い込みやすいのかもしれません。
ある程度のゴルフができるところまで来たら、ゴルフを難しくしているのは自分自身。
悩みに悩んで土壺にはまるよりも、まずは一呼吸おいて何も考えずに背伸びをしてみましょう。練習の環境を変えてみたり、他の人の意見を聞いてみたりするのも良いですね。
コースでは、体全体で状況を感じながら頭の中で良いイメージを思い浮かべて、後はただスイングするだけ。
大事なのは感じてイメージすることです。
「雰囲気、雰囲気。」がいかに良いアドバイスかわかっていただけましたか?
 
次回更新予定:2010年2月8日

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