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プロキャディ 小田美奈コラム
毎週月曜日更新

第42回 キャディの居る場所

2007.8.20

第35回の「影」のお話の時に、キャディの立ち位置について簡単にふれました。
今回はその立ち位置を含め、キャディが選手に対してどの位置を歩き、立つかということについてお話したいと思います。
そんなことまで気にしなければいけないの!?と思われるかもしれませんが、気にしなければいけないことです。

立つ場所の基本は前にも述べたとおり、選手がアドレスしたときにその正面にあたる位置。その場所が明 らかに選手の邪魔になってしまう場合(例えば、影が選手の方向に伸びる、斜面がきつい等)は、選手の背中方向でできるだけ離れた位置に立ちます。
しかし、ボールの落ち場所が見えるということが大前提です。
ボールの行方を見ておくということをキャディに対して一番に求める選手がいる程なので(ティショットを打ち終わると同時にセカンド地点のボールの位置までひたすら走って行き、手を上げて待っているように指示されているアルバイトのキャディ君を見たことがあります。)、落ち場所が見えるということが必須です。ボールの行方が見えにくい場合は、選手がクラブを持ってからルーティーンに入るまでの間にボールの落ち場所が見える位置まで走って移動することもあります。
アプローチの時、キャディの立ち位置にこだわりを持つ選手もいます。
クラブを抜くという動作がアプローチのルーティーンの一部に組み込まれている選手に多く見られます。イメージが大事になってくる部分では、自分の思った場所に思ったものが無いと、それだけでイメージというものは狂ってきてしまうもののようです。

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選手に対して、キャディの立っている位置が全員同じなのがわかると思います。
次に歩く位置についてです。
基本的は選手の左前とよく言われます。
実際、その位置を歩くように指示されることもあります。しかし、そういったことは本当に稀で、横を歩くことを指示される場合もあれば、先にボールの場所まで行っていてほしいという選手もいて、左前が基本ということは無く、自分がついている選手にとって、その時一番気持ちの良い場所が基本であると思います。
私の場合は、選手が話すことでリズムを整えたり気分を変えたりするべきだと思ったら選手の隣を歩き、選手がとても良い感じで集中できていたら少し前を空気のように歩きます。
もちろん、ボールが曲がってしまったら走って探しに行きますが…。
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こちらは左側の写っていない場所で今打とうとしている選手がいます。
つまり、選手、キャディ、選手、キャディ、選手、キャディというように並んでいます。
いつの間にかこうなっていることが多いです。
選手に迷惑をかけない位置に居ることは簡単なことですが、選手にとって気持ちの良い場所を 探すことは難しいこと。
本当の答えは、良い結果が出れば当たり、ミスすればハズレ。そんなものです。

 
次回更新予定:2007年8月27日

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