試合中、キャディはキャディバッグを担いでラウンドします。 重さは軽量バッグなら約12縲鰀16kg、ハードバッグなら約15縲鰀20kgといったところです。 「重いでしょ?」とよく聞かれますが、「はい、重いです。」と答えます。 そんな重たいキャディバッグをいかに楽にそして格好良く担ぐかは、毎日のことなのでとても重要なポイントです。
|
プロのキャディバッグはハードバッグがほとんどです。 |
キャディバッグの担ぎ方を見れば、そのキャディさんが慣れているかどうかがよくわかります。一番わかりやすい見分け方は、クラブヘッドがどこを向いているかです。
クラブヘッドが上空もしくは後ろに向いてしまっている人というのをたまに見かけます。 一般営業中のゴルフ場で、自分の車に運んでいるお客様にたまに見かける担ぎ方ですが、これはラウンドするにはバランスが悪すぎるので論外です。 その担ぎ方をしているキャディさんを見かけたら、そのキャディさんがつく選手のためを思って担ぎ方を直します。
クラブヘッドが進行方向に向いているキャディさんは初心者さん。腰の横にキャディバッグが当たるため、歩きにくいので小股になります。
慣れてくるとキャディバッグは体にクロスするような形で、クラブヘッドは横を向きます。
そうすることで、キャディバッグを腰で担ぐことが出来るようになります。
キャディバッグを担ぎ慣れたら、次は自分の体に負担にならないように色々と試行錯誤するようになります。 ダブルショルダーがまだそれ程普及していない頃は、両方の肩で担ぐことができるようにしました。私の場合は右手でクラブを出すので、ティーショットを打ってからセカンド地点までは左肩で担ぎ、グリーン周りなどでクラブの出し入れが頻繁になりそうなところでは右肩担ぎにするなどしましたが、慣れた形というのはなかなか変えることができません。 その内、ダブルショルダーや、補助的なシングルショルダーを追加することが一般的になり、リュック型で担ぐことが主流になりました。
ちなみに、右肩で担ぐキャディが大半を占めます。理由はおそらくキャディバッグの多くが右肩で担ぐ用にデザインされているからではないでしょうか。
特に軽量バッグはほとんどが右肩担ぎ用になっていますね。
|
軽量バッグは腰があたる部分にポケットが無く、 クッションがついていたりします。 |
さて、私にとっての一番担ぎやすくクラブを取り出しやすい方法は、右肩担ぎのリュック型でショルダー短め腰上担ぎ。
キャディバッグにはダブルショルダーではなく、もう一つショルダーをつけます。その際ベルトは短くしておいてキャディバッグが自分の腰上に当たるようにします。 そして私ならではのこだわりは、ショルダーベルトを肩の外側で担ぐこと。 そうすることで、肩が丸まってしまうことも無く、背筋が伸びるので、堂々としているように見えます。プロキャディとはいえ、女性ということで気を遣ってしまう選手は少なくありません。そこで、いかにキャディバッグを軽く担いでいるように見せるかを考えた時に、背筋を伸ばして歩くことを先輩キャディが歩く様を見て思いつきました。
そこでやっと男子キャディと同じスタートラインに立つことが出来たような気がしたものです。
ハードバッグを担ぐ自信が無い時期がありましたが、「どんなキャディバッグをでもかついでこそプロ。」と言われて悩み、「ハードバッグを担いでいるほうが格好良い。」と言われてハードバッグに対する恐怖心が消えました。 ハードバッグを軽々と担いでみせて、格好良いと言われるキャディになりたいです。 |